社会復帰編5「10年前(リーマンショック後)の転職活動が大変すぎた話」

漫画:アラサー引きこもり女が2.5次元で社会復帰した話
5「10年前(リーマンショック後)の転職活動が大変すぎた話」

俳優イベントでひきこもりが改善したプル子さん。いよいよ転職活動を始めます。(ちなみに前回の記事はこちら→社会復帰編4「俳優ファンイベントはひきこもりのリハビリに最適だった話」

 

 

一筋縄ではいかなすぎる10年前の転職状況

リーマンショックの影響で10年前の転職市場は大混乱

2008年秋にリーマンショックが起こって以来、リストラや契約・派遣社員の雇止めが相次いで起こりました。年末には日比谷公園に「年越し派遣村」が開設され、失業者の就業相談だけでなく宿泊所や食事までもサポートする事態となっていました。

このような状況を見て契約社員や派遣社員ではすぐに雇止めになると思い知った私は、20代のうちに正社員で転職をしたいと思うようになりました。

しかしひきこもっていた時からネット経由で求人に応募していたのですが100社以上応募しても書類審査すら通らない状況で、ハローワークの職業相談ではデスクワークの案件1件に100人応募している状況という説明を受けました。

そんな時知人から転職エージェントの活用をすすめられました。このようなサービスは正社員の職歴がないと門前払いだと思っていましたが、審査の結果スキルが基準値に達したようで登録する事ができました。

 

転職エージェントとは!?10年前の良い点と悪い点

10年前に体験した事なので現在はだいぶ違うかもしれませんが、当時の良い点と悪い点を以下よりご紹介します。

転職エージェントの良い点

  • 自分で求人に応募するより選考に進みやすい
    転職エージェントから応募する求人は候補者が絞られてるだけあって10社応募すれば1社は面接に進む事ができました。100社ほど受けて3社最終面接に進んだので当時においては脅威の選考通過率だったと思います。
  • 自分が落ちた理由を聞ける
    最終面接まで進んでから落ちた場合は応募先がどのような理由で自分を落としたのかコーディネーターを通して教えてくれる場合が多かったです。
  • 面接の練習が実施できる。
    希望すれば転職エージェントの社員と模擬面接をし、面接の答え方などアドバイスをもらう事ができました。

 

転職エージェントの悪い点

  • 自分の職歴が微妙だとブラックな求人ばかり紹介される
    転職エージェントは良くも悪くも前職のレベルにあわせて転職先を紹介してくれます。私の場合は職歴が中小デザイン事務所と大手だけどブラックなゲーム会社だったため、紹介された案件は「業界では有名なブラック企業」「年間休暇日数が100日以下」「一見普通の会社に見えても面接日程が決まった後に先方の都合で急に取りやめになる」等どこかしらおかしい会社がほとんどでした。
  • コーディネーターと相性があわない場合がある。
    転職エージェントに登録するとコーディネーターという自分の担当さんがつきます。私を担当したコーディネーターは私の意向を無視し選考に落ちると全て私が悪いと責めるような人でとても苦労しました。

 

コーディネーターと相性があわないとどうなる?

転職エージェントの悪い点で「コーディネーターと相性があわない場合がある」事を挙げましたが下記より具体的な体験を紹介します。

1次面接でヤベェと思った会社を辞退することを許さない

ある会社の1次面接で面接官の態度に引いてしまい辞退するとコーディネーターに伝えたところ、辞退する私を責めるように長時間電話口で説得され、無理矢理2次面接に行くことを承諾させられました。

 

コーディネーターの指示を守った結果の不採用でも自分のせいにされる

既に別候補者の採用がほぼ決定していた会社に「直筆の自己PR手紙」を書くようコーディネーターに指示された結果不採用になったのですが、「手紙まで書いたのに受からないのは面接のせいだ」と決めつけられてしまい何度も面接講習を受けさせられた事もありました。(ちなみに2回受けてどちらも模擬面接担当者に特に問題なしといわれました)

 

あきらかにおかしい求人を堂々と紹介される

せっかくなので4コマ漫画で紹介します。

 

ちなみに同じ所を利用してきちんとした会社に転職できた方も知っているので、転職エージェント自体が悪いというよりは担当コーディネーターがいいかげんだったか、私のスキルと職歴がショボすぎてナメられたんだと思います。

何はともあれ、どうもおかしいなと思ったらコーディネーターを変えるか、他社を利用した方がいいです。絶対。

 

100社ほど受けて3社最終面接まで進むも撃沈

転職エージェントを通してやっとの思いで最終面接まで進んだ3社。リーマンショック前までは最終面接で落ちることはないといわれていましたが、不景気で世の中の状況は一変しており、それぞれ別の理由で不採用となりました。

以下より落ちた理由をご紹介します。

 

A社(コンサル):社風にあわない。

「社風」といえば聞こえがいいですが面接で話した内容から私が「社長の思う女性社員らしい外見」をしていなかったのが落ちた原因だと思います。面接中かなり具体的に「スカートをはき髪型も女性らしく(おそらくロングヘア)にするよう」言われました。

しかも堂々と結婚の予定を聞かれたうえ産休は制度としてあるけど使わせないから子供を産むならやめるようにと促されました。

さらに私が入る予定のポジションにいる女性が面談室に呼ばれ実際に対面しました。30代後半くらいでタイトスカートに茶髪ロングの巻き髪でちょっと派手目の美人さんだったのですが、目の前の社長が「今度寿退社するんだよ彼女!良かったね~!」と満面の笑みで言っていた傍らでその女性社員の目が全く笑ってなかったのが印象的でした。

 

B社(製薬会社):転職回数が2回と多い。業界を経験していない

これは他の候補者が転職回数1回以内で医療事務などの経験があった事が理由だということで落ちたのは納得だったのですが、最終面接会場に入った瞬間から役員のおじさん達ほぼ全員がとにかく態度悪いのにびっくりしました。

おそらく私より前に面接した候補者で決まってしまい本来はやらなくてもいい面接で面倒くさかったのだと思いますが、私の経歴(ウツや転職回数)を責めるような質問ばかりされました。

ちなみに転職が2回目であること、前職がゲーム会社だということ、ウツで休職経験があること等は一次面接で人事担当の人に正直に伝えてOKだと確認したうえでの最終面接だったので、役員のおじさん達の反応には非常に驚きました。

 

C社(ITベンチャー):不明

これは最初から面接官の態度が明らかに悪かったので既に決まっているか募集自体をとりやめにしたのか、もはや単に自分が担当者の好みのタイプじゃなかったのかな???と思うしかないです。

 

結局これだけ努力したにも関わらず

何の成果も得られませんでした!!!

 

いま10年前の転職活動をふりかえって

世の中の常識が180度変わった

最終面接で不合格となった3つの会社。10年前は落ちた自分が悪いと思っていましたが今だったらどうでしょうか?

  • コンサルA社
    スカート強要や産休とらせない発言、女性社員を寿退社という言葉で退職に追い込むなど完全なセクハラ&パワハラに該当する。
  • 製薬会社B社
    転職2回はかなり少ない方(しかも1回は不景気による雇止めなのでノーカウントされる場合が多い)、異種業界からの転職は人手不足で大歓迎の場合も。さらにウツで休職は今どき珍しくなく、ほとんどの会社に休職経験をもつ社員がいる。
  • ITベンチャーC社
    IT業界は空前の人手不足。未経験者や主婦やリモート・時短勤務も歓迎する風潮になりつつある。

 

このようにたった10年で世の中の常識はこんなに変わってしまいました。

今では就職が決まる決まらないのは自分の責任というよりその時の世の中や会社との相性だと思っています。特に最終面接で落とされるのなんて会社のエライ人が自分の雰囲気や見た目を気に入らなかっただけです。

 

現在の私の仕事観

結局10年前の転職活動では正社員の就職は決まらず母の勧めでスーパーマーケットでバイトをする事になり、スーパー退職後は2.5次元趣味と両立するため派遣社員として働きました。

ぶっちゃけ観劇のスケジュールに合わせることができれば何でもいいと思った結果、経験した仕事はこんな風になりました。

DTPデザイン(写真アルバム)、Webサイト運営(バナー・メルマガ作成含む)、ファーストフード(接客)、小売系(接客/仕入れ発注/クレーム対応/店内アナウンス)、IT系(銀行系システム・社内基幹システム)、健保組合、学校事務(人事・総務)、OA事務(データ集計ほか)、研究所(研究アシスタント)、役所(窓口)

我ながら一覧にするとあまりに一貫性なさすぎてなんだこいつと思われる感じなので、職務経歴書には応募する職種と親和性の高いものだけ書くようにしています。

現在の私は結婚し子供を望んでいる、ダンナさんの転勤(国内・海外)についていく可能性がある等の理由があり一定期間で雇用が終わる派遣社員を続けています。もちろん正規雇用の方が賃金も福利厚生も充実しているし、非正規の仲間が雇い止めでアッサリ契約終了になってしまうのを何度も目にしているので派遣という働き方には疑問があります。

しかし正社員としてキャリアを詰めなかった事は配偶者の転勤に気軽についていけるというフットワークの軽さにつながったと前向きに考えるようしています。さらに色々なジャンルの職場を経験したおかげでどこに引っ越しても何かしら職が見つかるだろうという自信ができました。

今の雇用に対する常識が10年後も同じとは限りません。もしかしたら正規と非正規という概念すらなくなるかもしれません。私は知識やスキルをアップデートしながら非正規で働く事を選びました。自分の選択が将来的に良い方向にむかう事を願いつつ今日もがんばっています。

 

さて、エッセイ漫画に戻りますが母にスーパーの面接を設定されてしまったプル子さんはどうなってしまうのでしょうか。

次の記事に続きます。

 

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