社会復帰編4「俳優ファンイベントはひきこもりのリハビリに最適だった話」
漫画:アラサー引きこもり女が2.5次元で社会復帰した話
4「俳優ファンイベントはひきこもりのリハビリに最適だった話」
↓前回のお話
ひきこもって以来久々の外出が「コスプレ参加必須の俳優ファンイベント」というかなり難易度高めになってしまったプル子さん。しかしそのイベントはひきこもりのリハビリに最適な内容だったのです。
ひきこもりのリハビリに最適!?俳優ファンイベントの内容とは
イベントの内容がそのままひきこもりのリハビリカリキュラム
10年前、斬新かつカオスすぎる推しのファンイベントに参加したプル子さん。よく考えると当時ひきこもりだった自分に必要なリハビリ要素がたくさんつまっていました。
1.公共交通機関を使って外に出る。
ファンイベントはだいたい大都市近郊で開催されます。車での来場は想定されていない事が多いため電車やバス(地方在住なら新幹線や飛行機、夜行バス)などの交通機関を必ず使うことになります。
私がウツひきこもりだった当時とにかく電車に乗るのが怖かったので気持ち悪くなったら途中下車しながらでしたが、以前と比べると飛躍的に長い時間乗車できるようになりました。
2.コスプレして写真を撮るために身なりを整える。
私がひきこもっていた時は何日も同じ部屋着のままで髪もムダ毛もボサボサ、お風呂は我慢できなくなったら入るという人としてギリギリアウトの状態でした。
しかしコスプレをして写真を撮るという課題が課せられることによって、お風呂に入りムダ毛を整え成人式ぶりくらいにしっかり化粧をすることになりました。
人として清潔感のある身だしなみを整えられるようになることで見た目も社会復帰へ近づくことができたのです。
3.自分を決してディスらない異性と会話する。
私は小学生の時から20代後半でひきこもるまで顔のむくみとニキビが酷く、化粧も思うようにできなかったため長年男性から「ブスいじり」を受けてきたタイプでした。
そのため異性と話すことにとてもネガティブなイメージがあったのですが、ファンイベント時の俳優さんなら面と向かって悪口を言って来ることはまずないですし、それどころか無条件に「ありがとうございました!」とお礼を言われ、あわよくば一生懸命オシャレした事をほめてくれます。
俳優さんから常識的な対応を受ける事によって自分の持っていたいくつものコンプレックスが劇的に改善され、自分自身を肯定する心が生まれました。
4.握手やハイタッチなどをする。
握手やハイタッチ等の「接触」は禁止というイベントもありますが自分の参加したファンイベントは自然に俳優さんと握手ができるものがほとんどでした。
たった一瞬の握手やハイタッチでも人と触れ合えたという小さな自信になり他人とのコミュニケーションへ前向きになることができました。
5.初対面の人と話す機会ができる。
これはイベントの雰囲気にもよりますが一人でいると話しかけてくれる人が現れることがあります。
初対面ながら既に同じ俳優さんのファンという共通項があるので楽しく話をする事ができ、知らない人とでも楽しく会話できるという自信につながります。
(※俳優ファンには同担拒否(同じ俳優さんを好きな人と関わりたくない)という主義の人もいますが、自分から率先して同じ俳優のファンに声をかけるという人はあまりないと思うので例外とします。)
俳優ファンイベントで得られる効果まとめ
1回の俳優ファンイベントで得られるリハビリ効果とコスパ
私はたった1回の俳優イベントに参加しただけで公共交通機関を使った外出ができ、清潔感のある身だしなみを整えられるようになりました。
さらには異性とのポジティブな会話によって自分への肯定感を得ることができ、握手やハイタッチによってコミュニケーションへの前向きな気持ちが育ち、初対面の人との会話まで実践することができました。
俳優ファンイベントの参加費は一般的に1回5000~8000円程度ですがホストクラブに比べるとかなりお財布に優しいですし、俳優さんとは程よく距離感があるためその場の勢いで何十万も使ってしまうというようなリスクを避けることもできます。
1回の参加でこれだけ楽しめてひきこもりが劇的に回復したことを考えるとリハビリとしてのコストパフォーマンスの良さは最強だと思います。
この記事では若手俳優イベントを例にしていますが、男性アイドル、女性アイドル、女優さん、声優さん、その他アーティストのイベント等についても同様の効能があると思います。
ただファンイベントにハマりすぎて参加しまくるともちろん金銭的に大ダメージを受けますので、用法容量を守って無理のない頻度で参加することをおススメします。
【※補足】課金して人気投票する形式の公演やお酒を差し入れられる動画配信、俳優さんのプレゼントにお金をかける場合は例外とします。また旅行ツアー、船など乗り物のチャーターがある場合、ディナーショー形式の場合は参加費の額が違います。
オタク以外の経験値も勝手に溜まる!
俳優イベントの楽しさにすっかりハマってしまった私は、ボーリング大会やダーツ大会、若手俳優が料理して観客に一口ずつ味見させるイベント、声優さん+俳優さん+脚本家さんが趣味で組んでるバンドのライブ、山中湖にバーベキューしにいくバスツアー、マザー牧場にカレー作りに行くバスツアーなどなど、気になる俳優さんのイベントに積極的に参加するようになります。
そもそも陰キャであった私が自分からは絶対にやらない内容ばかりで、ファンイベントに参加するだけで勝手に人生の経験値がたまっていく状態となりました。
特にボーリング、ダーツ、バーベキュー等のいわゆる「リア充イベント」の経験はオタク以外の人と会話する話題の引き出しとなり、職場や婚活など趣味以外の場で会話する機会に活用することができ思わぬ収穫となりました。
俳優イベントで着々と社会復帰に必要な準備を整えていったプル子さん。次は本格的な転職活動にチャレンジします。
次の記事「社会復帰編5」に続きます
↓シリーズ第1話(社会復帰編)
最新の情報はX(旧twitter)アカウントにて→Follow @puruko
昔BL漫画描いてたアラフォーエッセイ漫画家です。