社会復帰編8「昭和の価値観を上司ごと蹴り飛ばした話」

漫画:アラサー引きこもり女が2.5次元で社会復帰した話
8「昭和の価値観を上司ごと蹴り飛ばした話

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2011311日の大震災のときに都内で働いていたプル子さん。震源地から遠く離れていたものの今まで経験した事のない事が次々と起こりました。

 
 

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昭和すぎるトンデモ社風!当時の驚きの実態とは?

当時(8年前)プル子さんが働いていた企業(スーパーの本社)は今思い出してもゴリッゴリの昭和社風な企業でした。

今思えば社風の脱昭和における過渡期だったのかもしれませんがあまりに鮮烈な記憶となって残っています。

 

昭和すぎる社風でシステム化しようとするとこうなる。

当時プル子さんは本社でWebやシステム運営系の業務を担当していました。

しかしエライ人達がパソコンに対しての知識が全くないのかPCを使用した業務に対する無理解がひどかったです。具体的な例をあげると・・・

  • PCが勝手に仕事してくれると思っていてWebデザイン・サイト運営やシステム保守に人員を配置しない。
  • 小売業界のため正社員もPCの使い方をわからない人が多いのでメインの部分を担当しているのはPCを使えるパート
  • 画面に向かって座っているだけで怠けていると思われる

さらに恐ろしい事に一番仕事できる人(パート社員)が時給800円台で働いていました

私も通常業務に加えスーパーのサイトのバナー作成や今でいうLPページの作成とHTMLのメルマガ担当もしており、さらにレジとサービスカウンターが担当できるということで職務給がついていたのですがそれでも時給1000で働いていました。

しかも時給1000円で上司や社員に「給料が高すぎる」と叩かれ仕事を社員に引き継ごうとしても覚える気がなく、私と同僚がいない日はPCの操作方法がわからないと携帯に電話がかかってくる有様でした。

 

昭和すぎる社風で女性活躍推進するとこうなる。

当時政府主導の「女性活躍推進」というスローガンが生まれた影響で、昭和な我が社においても主婦パートの社員登用活性化や女性がどうやったら働きやすいかを検討する委員会などが発足しました。

朝礼で本社のエライ人から直々に女性活躍推進の説明をされたのですが、最後の一言がいまだに忘れられません。

「女性だからといって甘えないように!」

もちろん自分は甘えた覚えもないし甘えてる(?)女性従業員を見たこともなかったので(というか何をもって甘えているというのか全くわからない)、おじさん達の偏見を見せつけられたうえ女性が活躍するハードルの高さをナチュラルに示された出来事となりました。

さらに男性はスーツで女性は制服という職場だったのですが、システム管理やマーケティングという特殊な立場にいた私の部署では「女性だがスーツの着用を認める」という事を言われました。

しかし一方で上司のポットのお湯を毎朝取り換えて沸かし来賓の時にはお茶出しするよう強要されました。(お茶出しを正式な担当業務とする女性社員が他にいたのにもかかわらず)

他にも今考えたら完全にセクハラだろという事が沢山あったのですがここでは割愛します。

「女性活躍推進」というスローガン。10年近くたった現在でも問題が山積みで全く進んで無いように思えますが、古い価値観で培われたナチュラルな女性蔑視の慣習を「何かおかしいな?」と気づくきっかけになったのは良かったのかなと思っています。

 

昭和すぎる社風で災害が起こるとこうなる。

当時プル子の勤めていた職場はスーパーの本社だったため、ガソリン不足による配送サービス停止、計画停電に合わせた店舗運営計画の必要性、取引先の被災で商品の発注ができなくなるなどの事態に加え、入荷や配送ストップに対するお客様への謝罪や問い合わせ電話で凄まじい忙しさでした。

そんな中エライ人達はとにかく根性論を振りかざし「お客様のために」店舗の営業や配送を再開しろと強要しました。

もちろん従業員としてできる限りの事はしたいと思いましたが当時は災害時の店舗営業ノウハウなど全くなく物理的にどうしても無理な状況でしたが、エライ人達からは「とにかく営業再開しろ。車が無いならお前らの足で運べ。」という返答が。

何百件もある配送を数人で?停電してエレベーターも停止してる中凄まじい重量の商品を手持ちで?というか商品自体も入荷できない状況でどうやって販売を再開?

しかも店舗の従業員はほとんど主婦パートさんなので店よりも自分の家庭を優先して当然です。

どうしても無理な状況だと丁寧に説明すると根性論のテンプレとも言えるあの言葉が帰ってきます。

「できないじゃ無い、やるんだよ!!!」

今考えるとこのあまりに横暴な言い分は、お客様のためじゃなく自分より下の立場の人間がいう事を聞かない事に憤慨し思考停止したエライ人達のわがままだったんだなと思います。

現在では「できないんじゃ無いやるんだよ根性論」で不可能なタスクを押し付けられた人達による不正な数値操作等が明るみに出て色々な所で問題となっていますよね。

令和時代になった事ですし、根性論という発想が1日でも早く絶滅するといいのですが。

 

昭和の価値観を上司ごと蹴り飛ばしたらこうなった

理不尽な昭和ストレスに耐え続けたプル子さん。震災をきっかけに溜まっていたストレスが一気に爆発し上司の机を蹴り飛ばすという暴挙に出てしまいました。

以前は会社や上司の指示は絶対だと思いどんな理不尽な状況におかれても我慢し続けた結果、うつ病になってしまいました。

しかしスーパー店員の経験、特に世代の離れたアラフィフマダム達との交流によって自分の状況を客観的に見れるようになり、相手がエライ人でもおかしいと思った事を主張できるメンタルがいつの間にか身についていました。

上司に逆らった瞬間から「世間ではこれが普通」「会社ではこうあるべき」という価値観がふっ飛びました。

会社は従業員のために何も責任をとってくれない、自分の責任をとれるのは自分のみという事にようやく気付くことができたのです。

ようやくもっと自分らしく生きたいと思うようになったプル子さん。とてもいきなり沖縄に飛んでしまいます。

次の記事に続きます

 

↓シリーズ第1話(社会復帰編)

 

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